暗号資産取引所 Backpack Exchange は、日本ユーザー向けに 借入/貸出(Borrow/Lend)サービス の提供を開始しました。
本サービスでは、対応する暗号資産をアカウントに入金すると、自動的にレンディング(貸付)が適用される設計が採用されており、国内取引所の「貸暗号資産サービス」とは異なる仕組みとなっています。
本記事では、「BackpackのBorrow/Lendとは何か」「日本版で特に注意すべきポイント」を、初めて知った人向けに簡潔に整理します。
BackpackのBorrow/Lendとは?
BackpackのBorrow/Lendは、ユーザーが暗号資産をBackpackに貸し付け(Lend)、別のユーザーが担保を差し入れてBackpackから借りる(Borrow)という構造を持つサービスです。
重要な点として、
ユーザー同士が直接貸し借りする仕組みではなく、Backpack自身が相手方となります。
- 貸し手(Lender):資産をBackpackに貸し付け、利息を得る
- 借り手(Borrower):担保を差し入れてBackpackから資産を借り、金利を支払う
- Backpack:金利モデル・担保管理・清算などを一括で管理
利息の原資は主に、借り手が支払う借入金利であり、銘柄によってはステーキング報酬などが加味される場合もあります。
日本版Borrow/Lendの最大の特徴:「自動レンディング」
日本ユーザー向けのBorrow/Lendでは、
対応アセットを入金した時点で、自動的にレンディング(貸付)が開始されます。
つまり、
「とりあえず入金しただけ」
=「Backpackに資産を貸し付けた状態」
になる点が、国内取引所と大きく異なります。
自動レンディングは常に有効
日本版では、レンディングをON/OFFで切り替える操作は存在せず、
対応アセットの入金=自動的に貸付開始
という前提で設計されています。
7日満期の出金制限に注意
もう一つ、日本版Borrow/Lendで必ず理解しておくべきなのが、
7日間の満期(出金制限) という考え方です。
基本ルール
- 対応アセットを入金すると、そのアセットは 7日間出金不可
- 7日経過後、そのアカウント×そのアセットについて 全額出金のみ可能
- 部分出金はできない
この仕様は「ロック」ではなく、
7日満期のローン(貸付)として管理されている という点が重要です。
追加入金で満期がリセットされる点に注意
特に初心者が混乱しやすいのが、追加入金時の挙動です。
同じアカウント・同じアセットに対して、途中で追加入金を行うと、
そのアセット全体の「出金可能日」が、
最後に入金した日から7日後にまとめてリセットされる。
例
- 初日:BTCを1枚入金
- 3日目:同じアカウントにBTCを0.5枚追加入金
→ 合計1.5BTCすべてが 10日目まで出金不可
「最初に入れた分だけ先に出す」といったことはできないため、
頻繁に動かす予定の資産は、サブアカウントを分けて管理するのが実務上の対策となります。
Borrow(借入)でできること
出金制限中であっても、
貸付中の資産は担保として利用可能 というのがBackpackの特徴です。
たとえば、
- BTCやSOLを担保に
- USDCなどの別資産を借りる
- 借りたUSDCを外部ウォレットへ出金
といった使い方が可能です。
ただしBorrowを利用する場合は、
- 借入金利の支払い
- 担保価格下落による清算リスク
といった追加リスクを伴うため、「非常時の流動性確保手段」として理解しておくのが無難です。
金利は固定ではなく「変動制」
BackpackのBorrow/Lendでは、
国内サービスのような「年率◯%固定」とは異なり、利用率に応じて金利が変動します。
- 借りたい人が多い → 金利が上がりやすい
- 借りたい人が少ない → 金利は下がりやすい
画面に表示されるAPYは、あくまでその時点のスナップショットであり、将来の利率を保証するものではありません。
国内の貸暗号資産サービスとの違い
| 項目 | 国内サービス | Backpack |
|---|---|---|
| 出金制限 | 数ヶ月〜1年 | 7日満期 |
| 利率 | 固定が多い | 変動制 |
| 募集枠 | あり(先着・抽選) | 原則なし |
| 担保利用 | 不可 | 可能(借入・Borrow) |
「どちらが優れているか」ではなく、
資産の性格に応じて使い分けるのが現実的です。
まとめ
- Backpack Exchangeが日本でBorrow/Lendサービスを開始
- 入金すると自動的にレンディングが適用される設計
- 7日満期の出金制限があり、追加入金で満期がリセットされる
- 出金制限中でも担保としてBorrowが可能
- 金利は利用率ベースの変動制
国内取引所とは考え方が大きく異なるため、
「知らずに使う」と混乱しやすいが、仕組みを理解すれば柔軟な運用が可能なサービスと言えます。
参考記事:Backpack公式サイト
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